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十三代 酒井田柿右衛門「錦菊鳥文花瓶」

2020.03.10

 

お客様より買取致しました、十三代 酒井田柿右衛門の作品「錦菊鳥文花瓶」

 

本日は「酒井田柿右衛門」ついてご紹介いたします。

 

すらっと伸びた曲線が柔らかい印象の花瓶

 

中心に大きな菊の花に鳥を描いた花鳥図

 

【錦】・【染錦】・【濁手】三種の内、錦の作品になります。

 

 

 

 

 

 

 

■~酒井田家~■

 

酒井田家は、1640年代に日本で最初の色絵磁器を完成させたといわれる有田の名窯。

370年を経てその名は今もなお連綿と受け継がれています。

祖父十二代柿右衛門に父の十三代、息子である十四代柿右衛門とともに江戸後期にすたれたといわれる乳白色の濁手(にごしで)白磁素地を復元しています。

「にごしで」は、この地方では米の研ぎ汁をいい、この乳白色の素地は、余白を十分にとることで色文様をより美しく際立たせる効果があります。

 

■~重要無形文化財総合指定~■

 

昭和46年に十三代柿右衛門を会長とした「柿右衛門製陶技術保存会」が結成され、伝統の濁手による柿右衛門様式を制作する技術を保持する団体として、重要無形文化財総合指定に認定。

十三代の他界後に改めて同保存会が総合指定され、十四代が引き継いでいます。

 

■~研鑽~■

 

柿右衛門は代を引き継ぐに都度、柿右衛門様式の陶磁器に対する技術の向上を図っています。

十四代柿右衛門は多摩美術大学日本画科を卒業しています、それは将来柿右衛門窯を主宰する者として絵画的な構想力を養うためにと、父である十三代柿右衛門の意向にそったものでもありました。

十二代、十三代から絵具の調合法の指導を受け、後年「約十年にわたって祖父や先代から絵具の調合を学び、その技術を修得したことが、今日の私にとって最も有益なことであったと確信しています」と語っています。

歴代柿右衛門は研鑽を重ね、当代は十五代となり、現在も伝統を伝え繋いでおります。

 


 

『酒井田柿右衛門』をお持ちの方は、ひるねこ堂へ是非ご相談下さい。

ひるねこ堂では『酒井田柿右衛門』を高価買取致しております。

 

骨董品・美術品の高価買取、蔵整理・遺品整理なら「ひるねこ堂」にお任せ下さい。

 

楠部彌弌 「碌釉魚文花瓶」

2020.03.01

 

お客様より買取致しました、楠部彌弌 「碌釉魚文花瓶」

 

本日は「楠部彌弌」ついてご紹介いたします

 

楠部彌弌は、様々な技法による作品を残されています

 

その一つである碌釉(緑釉)による作品、何層にも塗られた釉薬が深みのある色を出しています

 

うっすらと浮出た魚文が特徴的です。

 

 

 

 

 

 

■~八木一艸に河村熹太郎~■

 

楠部彌弌は、京都市東山区の四男として生まれる。
父親が楠部貿易陶器工場を経営してたのもあってこの時点で既に陶器造りに縁のある環境で育ちました。

父の意向もあり市内の陶磁器試験場付属伝習所入所、

この時に同期として共に勉学に励んでいたのが後の陶芸運動にも参加していた陶芸家の八木一艸(やぎ いっこう)に河村熹太郎(かわむら きたろう)の両名にあたります。

さらに陶磁器の知識を深めることとなります。

 

■~赤土・耀々会~■

 

年月が過ぎ、陶磁器試験場付属伝習所を卒業。

父の意向に反して工場は継がず、陶芸家としての活動の意思を固め、粟田山にアトリエを構え創作陶芸に勤しむ。

著名作家である河井寛次郎、黒田辰秋、川上拙以、池田遥邨、向井潤吉らと交流を深めさらに陶芸家として刺激を受けることとなり、再び同期であった八木一艸と河村熹太郎と再会。

共に新陶芸運動「赤土」として結成、陶磁器をさらに美術性の高い美術品として昇格させるべく活動を始める。

 

大阪を中心に活動を続けていましたが、各々の活動もあってか次第に活動の幅も狭まり、本格的に活動を停止。

楠部自身はパリ万博に出品受賞するなど着々と実力と功績を残す、次第に出品活動が落ち着いた頃には改めて八木一艸らと共に新たに「耀々会」を結成。

着実に実績と功績を積み重ね、ついには帝展無鑑査として無条件に作品を出品できるまでになる。

 

■~彩埏~■

 

古陶磁や仁清などの研究に没頭する日々の中で、独自の技法を生み出すことに成功、それが彩埏(さいえん)。

彩埏は釉薬を磁土に混ぜ何度も塗り重ねることで、他にはない独特の深い色あいを生むことを可能に、そして画力にも優れていたため流れるような線で構成された文様、淡く落ち着いた色合いには気品に満ちあふれた作品が生み出されます。

 

無論、陶芸家として実験的な試みで、白磁・青磁・染付・均窯・鉄絵・色絵など様々な技法を研究していました、
ろくろの技術に秀でていたため、それぞれが見事な作品として完成度の高い作品として現在も高く評価されています。

 


 

『楠部彌弌』の作品をお持ちの方は、ひるねこ堂へ是非ご相談下さい。

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十四代 今泉今右衛門「錦桃絵花瓶」

2020.02.20

 

お客様より買取致しました、十四代 今泉今右衛門の作品「錦桃絵花瓶」

 

本日は「 今泉今右衛門 」の作品についてご紹介いたします

 

墨はじきを用いた文様、鮮やかな発色の染付、

 

桃の絵図を主とした細部にまでこだわった上質な造りの花瓶です。

 

 

 

 

 

 

 

■~今泉今右衛門の理念~■

 

今泉今右衛門が手掛ける色絵磁器は、江戸期の概ね350年由来の「色鍋島」の伝統。

赤絵の調合・技術により高い品質を実現した現在の色鍋島、一子相伝の秘法として十四代まで伝えらてきました。

その卓越した技術は、国の重要無形文化財保持団体の認定を受けています。

 

今右衛門は、江戸期より続く手仕事の技術を世代継承を続けること、そしてその技術によって造られる色絵磁器により人々の暮らしを豊かにすることを大きな理念としています。

 

■~色鍋島焼~■

 

鍋島焼(なべしまやき)は、17世紀から19世紀にかけて製造された高級磁器。

鍋島焼の技法は伊万里焼に受け継がれており、伊万里を総称に日本における磁器の代表的な産地として知られるまで成長。

その中で佐賀県伊万里市南部にあった藩直営の窯では藩主の所用品や将軍家・諸大名への贈答品などの高級品とした製造を行っていました。

 

しかし、伊万里焼きが認知されていく中で長きにわたり鍋島焼の伝統を引き継がれていたものの、次第に鍋島磁器を求める者も少なくなり、明治4年頃に時代の移り変わりと共に鍋島焼の技法は途絶えてしまいます。

そういった状況の中、一度は途絶え失われてしまった技法を今泉今右衛門家により近代工芸品として復興、昭和8年に大宮御所・貞明皇后より古くの伝統技術を保護するためにとの御用命を受け、現在に至ります。

 

■~墨はじき~■

 

鍋島の代々の仕事を継承していく中で鍋島の品格と格調をいかに守ることを理念に持つ。

色鍋島の代表する技法の一つである「墨はじき」、十四代よって独自に創出された作品に対する拘りと信念の表現。

 

「墨はじき」は江戸期に鍋島焼の白抜きを行うための技法として応用されていた技術。

現在では簡易的に白抜きを行う方法があるため、鍋島焼同様に一度は失われた技法です。

 

14代今右衛門はそこに着目し、あえて一手間二手間かけることで背景である主文様を引き立たせるために「墨はじき」の技法を使い描く、「墨はじき」だからこそ現れる独特の雰囲気を鍋島らしさとして追求されています。

 


 

『今泉今右衛門』の作品をお持ちの方は、ひるねこ堂へ是非ご相談下さい。

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古谷石「谿聲

2020.02.03

 

お客様より買取致しました鑑賞石、古谷石 「谿聲」。

 

本日は「古谷石  谿聲」ついてご紹介いたします。

 

古谷石(ふるやいし)の主産地は、和歌山県の一部の山中で採石されていた水石

 

谿聲(けいせい)谷川のせせらぎ、水音を表現した言葉

 

左右に大きく伸びた山脈が独特の表現が出いてる谷川を連想させる水石です。

 

 

 

 

 

 

 

■~台座と花台~■

 

水石にとって台座は石の魅力を最大限に引き出すためのアイテムとして、なくてはならないもの。

しかし、石は自然に構成された天然物。

凸凹した面に想定して予め台座を作るというのは不可能な話、そのため花台を用いてそれに合わせるよう石の底面を平面にカットして花台の上に水石を飾る者もいる。

しかしそれは愛石家にとっては認めたくないもの、せっかく採石し、愛でた石に手を加えるというのは言語道断であると考える者も多くいました。

 

■~ブームの到来~■

 

せっかく愛でた石、最大限に魅力を引き出すために唐木を用いて自身で愛でた石の専用台座を彫り起こす者も現れました。

水石に唐木の台座用いることで一つの完成系として見た者を虜にしました、新たな可能性を垣間見えた瞬間でもありました。

誰もが手彫りで台座を彫刻できる程器用ではないし上質な唐木は高く、中々手に入らない時代でもありました。

そこで木工細工を得意とする彫刻家に注目が集まり、発注が殺到したことで石のブームをさらに加速させる出来事となりました。

 

■~台師~■

 

花台に加えて水石の台座の需要が出たことで木工芸を得意とする者はさらに活動の幅を広めました。

中には、鑑賞石・水石の専用台座などを得意とした台師を名乗る者が現れ、様々な木材を用いて多種多彩に造形された作品を多く製作されました。

紫檀を使った台座、黒檀を使った台座、中には花梨を使った物まで。

足のついた台座など用途に合わせて様々な表現を魅せることでより石の世界が広まり、極まったものに発展しました。

 


 

『古谷石』をお持ちの方は、ひるねこ堂へ是非ご相談下さい。

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古谷石「大雪渓」

2020.01.06

 

お客様より買取致しました、鑑賞石・水石「古谷石 大雪渓」

 

本日は「古谷石 大雪渓」ついてご紹介いたします。

 

古谷石(ふるやいし)の主産地は、和歌山県の一部の山中で採石されていた水石

 

雪渓(せっけい)は、日本にある三大雪渓の山景

 

その様を連想させる姿から大雪渓と銘されていた水石です。

 

 

 

 

 

 

 

 

■~台座と水盤~■

 

採石した石のままではただの石ころ当然、そのために養石として風合いを出していきます。

鑑賞用として育つとようやく水石として晴れ舞台に上げることができます。

しかし、石だけでは床の間に置いても雰囲気としてはいまひとつ冴えない、しっくりこないもの。

水石を飾るときは必ず水盤や台座に載せることでようやく一つの石として完成系となります。

 

■~台座を楽しむ~■

 

石の世界では石に着目しがちですが、水盤や台座も石の引き立て役として重要なアイテムとなります。

ただ裸石として扱うよりも、石に合った水盤を模索したり、専用の台座を自身で拵えることも楽しみの一つでもあります。

台座といっても種類も様々、たとえば陶磁器で造られた水盤、木材で造られた台座、中国では銅器で造られたものまで。

石に合ったものや自身の感性で表現を変えたりと、用途によって使い分けます。

 

■~石の個性~■

 

石には種類があるようにそれぞれの個体差(個性)があります、同じ菊花石でもきめ細かな紋様から目を引き付けるような大きな紋様。

時には石の雰囲気から季節毎に使い分けをする方もいます。

冬には台座を使った飾り付け、夏には水盤を使って涼しげなイメージを持たせる。

個性を活かしてどう楽しむか、水石の醍醐味でもあります。

 


 

『古谷石』をお持ちの方は、ひるねこ堂へ是非ご相談下さい。

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古谷石「残雪峡」

2019.12.14

 

お客様より買取致しました、鑑賞石・水石「古谷石 残雪峡」

 

本日は「古谷石」ついてご紹介いたします。

 

古谷石(ふるやいし)の主産地は、和歌山県の一部の山中で採石されていた水石

 

日本に産する代表的観賞石の一つ。

 

仕上げるまでに時間を要しますが、遠山形の鑑賞石の中では特に見応えの完成度になります。

 

 

 

 

 

 

 

■~浮出る紋様~■

 

水石や山石のように風景を連想させるような山々とした剣山を好む者もいれば、石肌に現れる紋様を愛でる者もいます。

紋様と言えば化学反応による放射線状の結晶が菊の花に見えることから命名されている「菊花石」が代表的と言えるでしょう。

菊花石は各地で採石できますが、その中でも特に産地として岐阜県にある根尾谷一帯で採石できる菊花石が名高いとされ、

他に比べ地色や花の色も千変万化すると言われる程、質の良い石が採石できます。

 

■~多彩な石たち~■

 

石の種類は様々あるように人の意向も様々、水石や山石などあるように色鮮やかな鉱石を愛でる者もいます。

佐渡赤玉石(さどあかだまいし)を筆頭に石英(せきえい)や石英に鉄が結びついた碧玉(へきぎょく)。

いわゆるジャスパーやメノウと言われている鉱石の一種。

 

■~磨き石~■

 

鑑賞石は主に好まれるのは、水石や菊花石などの紋様石ですが。

ジャスパーやメノウ石といった発色の良い石を磨くことで艶やかに光沢を出し、鑑賞する愛石家もいます。

佐渡赤玉石・瑪瑙石・石英など種類も豊富で石の世界をより広めるものとしていました。

 


 

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古谷石(銘:石友斉百穂作)

2019.12.04

 

お客様より買取致しました鑑賞石・水石「 古谷石 銘:石友斉百穂作」

 

本日は「古谷石」ついてご紹介いたします。

 

古谷石(ふるやいし)の主産地は、和歌山県の一部の山中で採石されていた石

 

古谷石は、いわゆる土中石、掘り出して採取できる石とされ

 

採石してすぐは灰土が付着してるため、時間をかけて灰土を落とす作業があります

 

そうして長い年月を愛でた石が古谷石として、見応えのある水石となります。

 

 

 

 

 

 

 

■~名石の産地~■

 

水石といっても種類は豊富、日本は地質学的に見ても多様な石を産する地域と言われていることから偶然にも水石の文化に適した地域だったのかも知れません。

名石の産地としては特に北海道の石狩川上流の渓谷にある神居古潭(かむいこたん)で採石できる石は名石と知られ、非常に硬く、深みのある光沢が美しいと愛石家から定評があります。

 

■~三大産地~■

 

石には様々な形や種類がある中の一つである「滝石」、静岡にある安部川や富士川は急流のため石の変化が楽しめるとも言われています。

濃尾(のうび)平野に流れる「揖斐川」(いびがわ)に琵琶湖の水が注ぎこむ「瀬田川」、そして静岡にある加芝川。

これらは三大産地と知られ、愛石家は挙って採石に励んでいたとされます。

水石の中でも人気である瀬田川石、表面に梨の肌のような細かい斑点の出る梨地真黒(なしじまぐろ)や珪石(けいせき)と粘板岩(ねんばんがん)が縞状になることで形成される「虎石」が有名です。

 

■~古谷石~■

 

河原で採石される川石に対し、山で採掘する石を山石と言います。

紀伊半島中央の山中に産する古谷石は代表的な石になります、古くは江戸時代に紀州徳川藩の領地から採掘された古谷石は贈答品に用いられていたと書物に明記されていたほど古い歴史があります。

 


 

『古谷石』をお持ちの方は、ひるねこ堂へ是非ご相談下さい。

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菊花石「一輪」

2019.10.04

 

お客様より買取致しました、鑑賞石・水石「菊花石」

 

本日は「菊花石」ついてご紹介いたします。

 

菊花石(きっかせき)、鑑賞石の一種。

 

菊花石を評価するにあたり、求められる部分(部位)あります

 

1.文様 2.形 3.母岩 そして、それらの要素を合わせた全体のバランス

 

菊の文様の大きさもですが、色合いや浮出ている露出の加減など、主とするポイントは様々です。

 

しかし、それらはあくまでも自然石の状態での評価となり、中には「叩き仕上げ」といった方法で菊の花を立体的にみせる為に手を加える場合があります

 

今回ご紹介の品については叩き仕上げによる物になりますので、鑑賞石としての評価は低くなります

 

人の手が入っていない自然石とした状態でバランスの良い菊花石であれば高額買取になることもあります。

 

 

 

 

 

 

■~風土に色と表情~■

 

水石は色々な表情を見せてくれます、ゆるやかな大河では石が流れやすく丸みのある石が採れます。

ですが、それでは表情としては面白くない。

あえて険しい剣山や流れの悪い川に着目してみたりと自然界の環境に目を向けることがあります。

愛石家にとっては「風土」・「色」・「表情」といった要素が揃ってようやく鑑賞石・水石としての価値を見出します。

 

■~一日にしてならず~■

 

「名石は一日にしてならず」と言う言葉があります。

これは盆栽家の言葉でもあります、石と盆栽は「育て」石は「採る」ものとして似て似つかぬ物と思われていますが、

石も「養石」といった言葉があり、石を育てる意味合いがあります。

育てると言っても植物や動物のように水や餌を与え、大きくする訳ではなく、いくつもの石を庭に並べ雨風にさらし苔を付けたりと、風化させることでより古い石のような表情を付けていきます。

石の位置をずらしてみたり、水を与えて陽にあてるなど様々な方法で毎日を石を養石することが愛石家の一日の始まりでもあります。

 

■~水石はアート~■

 

一塊の石をアート、美術品とした見方ができる石は価値観、環境や感性でかわります。

一定の決まりや基準がないため、見る人によってはただの石ころにもなってしまいます。

眺める環境によっても石は表情を変えます、茶室に掛軸、台座を用意して水盤の上に石を置き、水を含ませてやるとさっきまで転がっていた、ただの石ころも一種のアートとして眺めることができてしまう不思議な世界です。

ある日、個展を開いた際にドイツからやってきたある男性は水石を眺めていると心が落ち着く、癒しを超えた存在とまで言っていた一説がある程です。

 


 

『菊花石』をお持ちの方は、ひるねこ堂へ是非ご相談下さい。

ひるねこ堂では『菊花石』を高価買取致しております。

 

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片岡球子「めでたき富士」

2019.09.22

 

お客様より買取致しました片岡球子の作品「めでたき富士」。

 

本日は片岡球子の作品「めでたき富士」ついてご紹介いたします。

 

片岡球子の代表作である「富士」今まで見たことのないような表現、どこかモダンで芸術的見える作品は人を惹きつけるものがあります

 

片岡球子は、富士だけではなく裸婦画「ポーズ」の作品シリーズにも取り組み、常に探求心を持って創作に励んでいました

 

しかし、2008年 103歳を迎え、その生涯を遂げる事となりました

 

現在でも片岡球子の持っている独自の世界観で描かれた作品は高く評価されています。

 

 

 

 

 

■~落選の神様~■

 

片岡球子(かたやま たまこ)は神奈川県出身、1926年 専門学校卒業後は小学校教師に勤め、日々創作に励んでいたそうです。

画家を目指すということに両親から猛反発を受けていたことから後に勘当されてしまいます、ですがその後も創作は続け、入選と落選を繰り返すうちに「落選の神様」という異名までつけられてしまう時期もありました。しかし、その後1939年 第26回院展に「緑陰」が入選し院友に推挙されて以来は入選し続けその型破りな構成と大胆な色使いの独特な作品が世に徐々ではあるが受け入れられ始めていました、反対に「ゲテモノ」として批判する者もいました、それだけ世に認知され始めていた証拠だとも言えます。

 

■~小林古径~■

 

そんな球子は世間にゲテモノと言われている事に思い悩んでいたが、小林古径(こばやし こけい)に「今のあなたの絵はゲテモノに違いないが、ゲテモノと本物は紙一重の差だ… あなたの絵を絶対に変えてはいけない…」と励まされ、自身の作品への意気込みをさらに高めるものにしました。

 

■~富士山~■

 

球子は美しく描くことが全てではないと信じ、自身の信念に従った創作を続け、やがて従来の日本画の概念を揺るがすような力強い表現を確立。
後にそれが「富士山」シリーズであり特に高い評価を受ける事となりました。

 


 

『片岡球子』の作品をお持ちの方は、ひるねこ堂へ是非ご相談下さい。

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宮本理三郎「とかげ」

2019.09.21

 

お客様より買取致しました宮本理三郎の作品「とかげ」。

 

本日は宮本理三郎の作品「とかげ」ついてご紹介いたします。

 

宮本理三郎は小動物や静物の細密彫刻を得意としていた木彫家

 

特に小動物などは執拗に観察し続けて、その上で初めて製作に取り掛かる徹底ぶりだったと言われています

 

生命感だけではなく、特有の仕草、その一瞬の姿をきちんと捉えて立体彫刻にしていくその作品はどれも躍動感溢れる一級品

 

宮本理三郎の作る作品は元の材質すらも判別が難しい程の完成度のため、美術品としても評価の高い作家作品です。

 

 

 

 

 

 

 

■~佐藤玄々~■

 

宮本理三郎の師である佐藤玄々(さとう げんげん)※当時の号は佐藤朝山、20世紀最も日本で活躍した彫刻家。

佐藤玄々は上京、師である山崎朝雲に師事していましたが、朝雲主催による北村西望、朝倉文夫らが参加するコンペがきっかけで憤慨(ふんがい)し、師弟の関係を絶ったことで後に朝山である号は返上し、1948年に新たに玄々と号し、名乗りました。

玄々と号しまでの期間である1925年に弟子として迎え入れていた人物が宮本理三郎です。

 

■~アトリエ~■

 

宮本理三郎は茨城県にアトリエを設け、活動の拠点に。
1929年に第14回日本美術院展「赤蛙」が入選、1929~1943年まで少なくても14回の入選など、着実に実績を積み上げ、個展を主催すまでに実力をつけました。
大田区密乗院に不動明王、矜羯羅童子、制多迦童子、深川法乗院閻魔堂には閻魔大王を納めるなど貢献。

 

現在では親子であり、内弟子でもある宮本中人(みやもと なかひと)に代を引き継ぎ、
宮本家をアトリエとして現在も家族による作品製作をされています。

 


 

『宮本理三郎』の作品をお持ちの方は、ひるねこ堂へ是非ご相談下さい。

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