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【金工品 その他】金谷五郎三郎「渋紙槌目茶盆」

こんにちは、ひるねこ堂尼崎店です。
このたび香川県のお客様より金谷五郎三郎の「渋紙槌目茶盆」をお買取りいたしました。
 
金谷五郎三郎は、京都を代表する金工作家・錺鋳物師の名家であり、その歴史は寛永年間に遡ると伝えられています。初代・金屋五郎三郎(道円)が鉄の着色法を工夫し、「五郎三色」と呼ばれる緋銅色・黄銅色の表現を確立したのがその端緒とされ、以後、代々その秘技を受け継ぎながら、鍛金・鋳金・彫金を駆使した金属工芸作品を制作してきた家系です。
今日、金谷五良三郎を含むこの流派の作品は、煎茶道具、銅瓶・茶盆・茶具金具・香炉・花器など、幅広い金工領域で知られており、特有の槌目表現や金属着色(緋銅・黄銅など)技法が注目されます。
「渋紙槌目」という意匠名称は、本作品において槌目(つちめ)加工を施した金属面に、やや渋味を帯びた表情を与えた仕上げを指すものと想定されます。槌目を打ち出す金敲(かなど)技法と、随所に入る陰影線・研磨のバランス、金属着色処理を組み合わせた茶盆として、工芸性・使用性双方の魅力を併せ持つ品と見なされ得ます。
 
【査定ポイント】
■槌目加工の均一性と精度
茶盆全体に施された槌目の密度、打痕の深さ・傾斜、面の平滑性、打出しムラの有無など、槌目の質感表現を綿密に確認します。
■表面仕上げ・渋味表現
仕上げ研磨の度合い、艶消し感・陰影の残し具合、着色処理(緋銅・黄銅など)との調和、変色・くすみ・錆び(緑青など)の発生具合を評価します。
■造形寸法・構成バランス
盆の縁幅・縁高・口径と内径の比率、盆底高さ、縁回りのリム処理、全体バランスの美意識を確認します。意匠線(縁・底・側面形状)が整っているかどうかが判断軸になります。
■接合・補修痕・裏部処理
裏側の補強・ハンダ処理・リベット処理・裏打ち板など補修・補強痕の有無を厳査。補修跡や改変箇所が目立つと評価を下げる要因となります。
■銘印・作者刻印・来歴資料
作品表面または裏側に刻まれた銘印(作家名・家紋・工房印等)、共箱・共布、来歴書・購入記録等の資料があれば、正当性を裏付ける要素となります。
■希少性・流通実例・市場動向
金谷五郎三郎作の茶盆例の流通頻度、近年の売買実績、工芸品マーケット・美術品市場における金工作品需要を踏まえつつ、希少性視点を加味します。
 

作家名: 金谷五郎三郎
作品名: 渋紙槌目茶盆
ご依頼地域: 香川県さぬき市
買取方法: 出張査定

※買取価格については相場の変動により変化いたしますので上記の金額とならない可能性もございます。
※状態などにより金額は変動いたしますのでご了承くださいませ。

この作品の評価価格の理由

まず槌目の意匠表現が精緻かつ均整を欠かず、表面の渋味調仕上げも調和的であったこと、そして裏面・盆底部に大きな補修跡が見られなかった点が評価要因となりました。
また、銘印・刻印類も裏部に残されており、作品の来歴推定が可能な印象を受けました。

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