TOP > 骨董品・美術品・買取品目 > 面

鑑定・高価買取いたします。

面とは
能面と神楽面は、日本の伝統文化の精神性を体現した貴重な芸術品として、古くから多くの人々に敬愛されてきました。これらの面は単なる演劇道具を超えて、日本人の美意識、宗教観、そして精神世界の深淵を映し出す文化遺産であり、現在では骨董品として非常に高い価値を持っています。

能面は、能楽において主役であるシテが着用する仮面で、観阿弥・世阿弥によって大成された室町時代から現代まで、六百年以上にわたって日本の舞台芸術を支えてきました。一見無表情に見える面が、演者の微細な動きによって豊かな感情表現を見せる「中間表情」の技法は、世界でも類を見ない独特の美的体験を提供します。神楽面は、神道の神事である神楽で使用される面で、神々の降臨や悪霊退散を願う宗教的な意味を持ち、各地域の信仰と結びついて独自の発展を遂げました。

これらの面の魅力は、その精神性にあります。面を制作する面打ち師は、単に形を模倣するのではなく、その面に宿る魂や神性を表現することを目指してきました。優れた面には、制作者の技術と精神性が結実し、見る者の心を揺さぶる力があります。また、長い年月を経た古面には、使用された舞台の記憶と、それを愛用した演者や神職の想いが刻まれており、まさに「生きた芸術品」として価値を持っています。

現代においても、国内外の骨董品コレクターや日本文化愛好家から高い関心を集めており、特に室町時代から江戸時代にかけての古面や、著名な面打ち師による作品は、美術館級の価値を持つものも少なくありません。

鑑定経験の豊富なスタッフが直接拝見・査定

ひるねこ堂は、他店・他社とは違い、鑑定経験の豊富なスタッフが直接拝見・査定いたします。
なので、本来の価値をきちんと評価させていただくことが可能です。
また、ひるねこ堂では長澤氏春や堀安右衛門などの骨董品:面を買取しております。
骨董品:面などの査定・買取をお考えであれば、まず、ひるねこ堂へご相談ください。

「どこよりも高く買取り査定」致します!

「年末年始の大掃除で骨董品:面が見つかったがその価値が分からない...」、 「先祖からの遺品や、遺産相続で骨董品:面の整理が必要になった...」、 「骨董品:面とはどの様なものなのか分からないので持っていても仕方がない...」 など、骨董品:面の買取り査定に悩みを抱えている方や、骨董品:面とはどの様なものか知りたい方のお役に立てます。 さらに、ひるねこ堂では、他店・他社とは違い、鑑定経験の豊富なスタッフが直接拝見・査定いたしますので、骨董品:面の持つ本来の価値をきちんと評価いたします。 また、ひるねこ堂では長澤氏春や堀安右衛門などの骨董品:面を買取しております。 骨董品:面などの売却をお考えであれば、ぜひともご相談ください。

どんな状態であっても、一点から丁寧に買取査定致します!

古くより家、蔵や倉庫、物置などに眠ったままの骨董品:面などを一点一点丁寧に鑑定士が拝見・査定いたします。 「少し傷や汚れがついてしまっている...」、「いつの時代に作られた物か分からない...」、「作家名が分からない...」など、どんな状態の骨董品:面でも品物の良し悪しに関係なく買取査定をいたします。 もちろん、買取査定のみの場合でもよろこんでお受けいたします。 また、その場合でも査定費・出張費はいただいておりません。 お持ちの品物も、知らないだけで実は想像以上に価値の高いものもありますので、 一点からの査定でももちろん、数種類の品物や複数お持ちの骨董品:面がございましたら気軽にご相談ください。

当ページでは過去の買取事例から面の詳細まで細かく記載しております。
是非、最後のページまでお読みください。

ひるねこ堂について

種類や歴史

能面の歴史は鎌倉時代にまで遡り、翁猿楽で使用された翁面が最古の起源とされています。南北朝時代から猿楽・田楽の発展と共に面の創作が本格化し、室町時代初期の世阿弥の時代には日本各地で優れた面打ち師が輩出されました。この時期に鬼面・女面を中心として面の種類が急速に増加し、室町時代後期から安土桃山時代にかけて現在知られる面の大部分が完成しました。

能面は現在約250種類が確認されていますが、基本となる面種は約60種類で、これらは大きく翁面、尉面(老人面)、女面、男面、鬼神面の五つの系統に分類されます。翁面は能面の中で最も神聖視される特別な面で、正月などに上演される「翁」という演目専用に使用されます。特徴的な「切り顎」構造を持ち、白式尉と黒式尉があります。

女面の代表である小面は、若い女性を表現する面で、平安時代の貴族女性の美しさを理想化したものです。「中間表情」の代表格として、演者の僅かな動きで様々な感情を表現することができます。般若は女性の嫉妬と怒りを表現した鬼女の面で、額の二本の角と金色の眼が特徴的です。白般若、赤般若、黒般若の三種類があり、品格によって使い分けられます。

男面には中将、孫次郎、童子などがあり、それぞれ年齢や身分、性格を表現しています。鬼神面には大癋見、小癋見、大べしみなど、天狗や鬼神を表現する面があり、超自然的な存在の威厳と恐ろしさを表現しています。

著名な面打ち師としては、室町時代の龍右衛門、夜叉、徳若、赤鶴などが挙げられ、これらの作品は「本面」として後世の規範となりました。江戸時代には出目家、近江家などの世襲面打ち家が確立され、伝統的な技法が継承されました。明治時代には能楽界の衰微とともに多くの名品が海外に流出しましたが、昭和以降の復興により再び注目を集めるようになりました。

神楽面は、地域の神楽に応じて多様な発展を遂げました。島根県の石見神楽面、広島県の安芸神楽面、宮崎県の高千穂神楽面など、各地に特色ある面が伝承されています。神楽面には天狗面、鬼面、蛇面、般若面、おかめ・ひょっとこ面など多様な種類があり、それぞれが神話や民間信仰と結びついています。天狗面は猿田彦命を表現し、道案内の神として信仰されています。鬼面は悪霊を退散させる力を持つとされ、魔除けや疫病退散の意味があります。

鑑賞ポイント

面の鑑賞において最も重要なのは、その精神性と技術的完成度の調和です。優れた面は、一見して品格と威厳を感じさせ、見る者の心を静かに動かす力を持っています。特に古面の場合、長年の使用による自然な変化が、面に深い味わいと生命力を与えており、新品では決して表現できない独特の魅力があります。

材質と技法の評価も重要なポイントです。能面の多くは檜材を使用し、綿密な彫刻技術と精巧な彩色技法によって制作されています。木地の均質性、彫刻の精密さ、彩色の美しさと耐久性、そして全体のバランスなどから、制作者の技術力を判断できます。特に眼の表現は最も難しく、眼光の鋭さや優しさ、神秘性などが巧みに表現されている面は高く評価されます。

表情の微妙さも鑑賞の重要な要素です。能面特有の「中間表情」は、喜怒哀楽のいずれにも偏らない絶妙なバランスによって成り立っています。この微妙な表情の調整により、同じ面でも光の当て方や見る角度によって全く異なる印象を与えます。優れた面打ち師は、この微細な表情の違いを計算し尽くして面を制作しており、そうした技術的な完成度も鑑賞のポイントとなります。

時代性の判断も面鑑賞の重要な側面です。室町時代の本面には、当時の宗教的情熱と芸術的完成度が反映されており、後世の模作とは明らかに異なる精神的な深みがあります。江戸時代の面は技術的な完成度が高く、安定した美しさを持っています。明治以降の面は、伝統的な技法を継承しながらも、時代の美意識を反映した独自の特徴を持っています。

保存状態と来歴も鑑賞において重要です。適切に保管され、大切に使用されてきた面は、木地の状態も良好で、彩色の発色も美しく保たれています。共箱や由緒書、使用した流派や演者の記録なども、その面の文化的価値を高める要因となります。また、修復の履歴や方法も、面の価値判断において考慮すべき要素です。

査定ポイント

面の査定において最も重要なのは、作者の特定と時代考証です。著名な面打ち師の作品や、特定の流派に伝来する面は、その証明ができれば大幅に価値が向上します。面の裏側の額部分に刻まれた銘や花押、焼き印などが真正性を判断する重要な手がかりとなります。しかし、後世に偽銘を加えられた例もあるため、銘だけでなく、技法、様式、材質などを総合的に検討する必要があります。

時代判定においては、彫刻技法、彩色方法、使用材料、様式的特徴などを詳細に分析します。室町時代の本面は、宗教的な精神性が強く、やや粗野で力強い表現が特徴です。江戸時代の面は技術的に洗練され、均整のとれた美しさがあります。明治以降の面は、西洋技術の影響も見られ、より写実的な表現が特徴となります。また、使用による摩耗や変色の具合も、時代判定の重要な根拠となります。

希少性も査定において重要な要素です。現存数が少ない面種や、廃絶した流派の面、特定の演目専用の面などは、希少価値が高く評価されます。また、歴史上の人物が使用していた面や、著名な能楽師に愛用された面なども、その来歴により付加価値が生まれます。神楽面の場合は、特定の神社や地域に伝承される面で、現在も神事に使用されているものは、宗教的価値も加わります。

保存状態は査定価格に直接影響します。ひび割れ、虫食い、彩色の剥落、修復痕などは減額要因となりますが、古面の場合、適度な使用感はかえって時代感の証拠として評価される場合もあります。重要なのは、構造的な損傷がなく、面としての機能と美観が保たれているかどうかです。

付属品の有無も査定に大きく影響します。共箱、袋、由緒書、使用記録、写真などが揃っていると、真正性と来歴の証明となり、査定額が大幅に向上します。特に共箱は、面を保護するだけでなく、制作者や流派の証明としての価値もあります。また、能楽関係の古文書や、使用した舞台の記録なども、付加価値となります。

当社をご利用されたお客様

この度は弊社の出張買取をご利用いただきありがとうございます。
多くの物をお買取りできましたこと、大変喜ばしく思います。
一見すると価値がないように見えるものでも我々からすると価値があるということは往々にしてございます。 「こんなもの見せてもいいのかしら…」とお悩みになる方も多いですが、どのようなお品物でも喜んで拝見しますので、 まずは一度お気軽にご相談いただければと思います。
弊社では多くの都道府県に最低月に一度は訪問しておりますので、遠方であっても出張買取の対応が可能となります。

お客様のコメント

3歳の孫と一緒にお店に伺いました。父の趣味である掛け軸と陶器の買取依頼をしました。
初めてなので緊張しましたが、担当の方が孫が退屈にならないように笑顔で声かけして頂いて緊張もほぐれてとても良い雰囲気 になりました。また知識豊富な方のようでこの店で査定して頂いて満足しています。これからも機会があれば利用したいと思っています。

担当鑑定士からのコメント

この度はご来店いただき、誠にありがとうございます。 また、お父様の大切なお品物をご売却いただき、重ねてお礼申し上げます。
掛軸や陶磁器はどの時代のものなのか、どの作家のものなのかによって、金額が大きく異なります。 それらを特定するためには長年の経験によって裏打ちされた知識が必要となりますし、その時々の相場を把握するために国内外の相場を日々チェックしなければなりません。できる限りのご説明を差し上げましたが、ご満足いただいたようで何よりです。
弊社では単にお品物を拝見し、金額をご提示するだけでなく、 骨董品・美術品の鑑定という、なかなか体験することのない経験を良きものとして終えていただけるよう、 ご同行者様も含めて配慮いたしますので、ご安心してご利用いただけます。

お客様のコメント

引っ越し前に、父の遺品整理も兼ねて査定を依頼しました。骨董品に全く興味がなく値段の付け方も解らない私と母に、どういった物でどのような基準で値段を決めるのかを丁寧に教えて下さいました。また、初めに言っていた物に加え話してるうちに次々と思い出したかのようにタンスの奥から引っ張り出してくる母に対しても全く嫌な顔もせず最後まで親切に対応してくださ いました。
最近では沢山の買取り業者があり、私たち素人には何処が良いのかが全くわからず悩んでいましたが、ひるねこ堂さんの対応に安心し、納得して買い取って頂きました。私と同じような人が周りにいたら是非紹介させて頂きたいと思いました。

担当鑑定士からのコメント

この度は弊社の出張買取をご利用いただきありがとうございました。 お引越し前の整理のお手伝いができたようで何よりです。ご自宅の整理につきましては、実に多岐にわたるお品物を拝見することが多いので、それだけ幅広い知識が必要となります。 弊社の鑑定士は日々、知識の向上に努めておりますので、どのようなお品物でも喜んで拝見します。
もちろん、全てのお品物に精通しているわけではございませんので、必要に応じて各専門家に意見を伺います。
分からないまま買取することがないようにしておりますのでご安心してご利用くださいませ。

お電話での査定は0120-510-410まで