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ラピスラズリ鑑定・高価買取いたします。

ラピスラズリとは
ラピスラズリは、人類が認知し利用した最古の宝石として知られ、その深く神秘的な青色は古代から現代まで多くの人々を魅了し続けている貴重な鉱物です。ラテン語で「石」を意味する「ラピス」とペルシア語で「青・空・天」を意味する「ラズワード」が組み合わされて生まれたこの名前は、まさにこの石の本質を表しています。日本では和名を「瑠璃(るり)」と呼び、仏教における極楽浄土を飾る七宝の一つとして古くから珍重されてきました。

この美しい青色は、主成分であるラズライト(青金石)に加えて、ソーダライト、アゥイン、パイライト(黄鉄鉱)、カルサイト(方解石)などの複数の鉱物が組み合わさることによって生み出されます。特に金色に輝くパイライトの微細な粒が夜空の星のように散りばめられた様子は、まさに天然の芸術作品といえるでしょう。これらの鉱物の配合比率により、同じラピスラズリでも微妙に異なる色合いと表情を見せるのが大きな特徴です。

骨董品・工芸品としてのラピスラズリは、単なる装飾用の石を超えた文化的・歴史的価値を持っています。古代エジプトでは黄金と同等の価値を持つとされ、ツタンカーメンの黄金マスクにも使用されました。中世ヨーロッパでは、ラピスラズリを粉末にした「ウルトラマリンブルー」が純金を上回る価格で取引され、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」をはじめとする名画に使用されています。

現代においても、原石や彫刻品、香炉、置物として加工されたラピスラズリは、コレクターや愛好家から高い評価を受けています。特に色の美しい大型の原石や、精巧な彫刻が施された工芸品、宗教的な意味を持つ仏具などは、その希少性と芸術的価値から高額査定の対象となることが多々あります。

当店では、ラピスラズリの歴史的背景と真の価値を深く理解した専門の鑑定士が、お客様の大切な品物を適正価格で査定・買取いたします。原石から精巧な工芸品まで、あらゆる形態のラピスラズリに対応し、その本来の価値をしっかりと評価いたします。

スモーキークォーツ/煙水晶とは
スモーキークォーツは、その名前が示すように煙のような神秘的な色合いを持つクォーツ(石英)の一種で、和名では「煙水晶」や「茶水晶」と呼ばれています。透明な水晶に煙をかけたような美しい茶褐色から灰色の色調は、見る者に深い印象を与え、古代から現代まで多くの人々を魅了し続けています。

この独特な発色は、石英結晶内部に含まれる微量のアルミニウムが自然界の放射線の影響を長期間にわたって受けることによって生み出されます。放射線量が多いほど色が濃くなり、最終的には黒に近い色調まで変化します。この自然のプロセスが作り出す色合いの変化は、まさに地球の長い歴史を物語る貴重な記録といえるでしょう。

スモーキークォーツはスコットランドの国石としても知られ、同国のケアンゴーム山脈で産出される特に濃い色調のものは「ケアンゴーム」または「カンゴーム」と呼ばれ、王族や貴族の間で珍重されてきました。また、極めて濃い黒色で光をほとんど通さないものは「モリオン(黒水晶)」として区別されることもあります。

カルサイトとは
カルサイト(方解石)は、炭酸塩鉱物の一種で、化学組成は炭酸カルシウム(CaCO₃)を主成分とする美しい鉱物です。自然界にとても多く存在していて、カラフルで美しい結晶が楽しめる代表的な鉱物として知られています。方解石(ほうかいせき)という和名でも広く親しまれており、石灰岩の主成分鉱物として地球上に豊富に存在します。

カルサイトは世界中で見つかる一般的な鉱物で、石英と並んで自然に産する鉱物の中で最も広くみられる鉱物のひとつです。純粋なものは透明または白色を呈しますが、不純物を含んで色のついているものもあり、鉄分を含むとオレンジや黄色に、マンガンを含むとピンク色に、ニッケルを含むと美しいグリーンに発色します。これらの豊富なカラーバリエーションが、コレクターや骨董愛好家から人気を集める理由の一つです。

最も注目すべき特徴は、カルサイトが持つ複屈折という光学現象です。透明なカルサイトを通して物を見ると、文字や線が二重に見える「ダブリング効果」が現れます。この独特な性質により、古くから科学研究や光学機器の素材として重要な役割を果たしてきました。特に無色透明で良質なカルサイトは「アイスランドスパー」または「オプティカルカルサイト」と呼ばれています。

カルサイトには劈開(へきかい)という特殊な性質があります。ハンマーなどで叩いて割ると、必ず美しい菱形に分割される完全な劈開を示します。この性質は理科の実験などでよく使われる石として親しまれており、教育現場でも重宝されています。

骨董品としてのカルサイトは、その多様性と美しさから古くから珍重されてきました。大理石として建築や彫刻の材料に使われたり、様々な色合いの原石が装飾品として活用されたりと、人類の文化と深い関わりを持つ鉱物として高い価値を持ちます。

ローズクォーツとは
ローズクォーツは、その美しいピンク色で多くの人を魅了し続けている貴重な鉱物です。石英(クォーツ)の一種でありながら、神秘的なピンクの輝きを持つこの宝石は、「紅水晶」「紅石英」の名前でも親しまれ、古代文明の時代から現代まで愛され続けています。

この魅惑的なピンク色は、石英内部に含まれる微量のチタン、鉄、マンガンなどの元素によって生み出されますが、その正確な発色メカニズムは科学的に完全解明されておらず、自然の神秘を感じさせる鉱物として注目されています。透明度も多様で、透明に近いものから半透明、不透明まで様々な表情を見せるのが特徴です。

骨董品・鉱物標本としてのローズクォーツは、単なる装飾品を超えた価値を持っています。特に原石や結晶質のもの、大型の標本は、コレクターや研究者の間で高い評価を受けており、その希少性から高額買取の対象となることが多々あります。

ギリシャ神話においては、愛と美の女神アフロディーテ(ローマ神話のヴィーナス)に捧げられた聖なる石とされ、「真実の愛」「真実の美」という崇高な石言葉を持ちます。この歴史的背景が、現代でも多くの人々がローズクォーツに特別な意味を見出す理由の一つとなっています。

ロードクロサイトとは
ロードクロサイトは、美しいピンクからローズレッドの色合いで多くの人々を魅了する希少な鉱物です。アメリカ三大希少石に数えられている「ロードクロサイト」は、「インカローズ」の名前でも親しまれています。化学組成は MnCO3(炭酸マンガン(II))、結晶系は三方晶系で、和名を「菱マンガン鉱」と呼びます。

ギリシャ語でバラを意味する「rhodon」と、色を意味する「chroma」を合わせた「バラ色」という意味を持つこの宝石は、その名の通りバラのような美しい色彩を誇ります。透明度の高さにくわえて、蛍光感のあるあざやかなチェリーレッドは他に例がなく非常に高い人気を集めました。

ロードクロサイトの最大の特徴は、その豊かな色彩表現にあります。赤やピンクの美しい色合いが人気のロードクロサイトで、ロードクロサイトには宝石言葉もつけられていて、その一つは「恋」です。それも普通の恋ではなくて、非常に情熱的な恋をあらわす宝石として知られています。この情熱的な色合いから、「愛」「情熱」「薔薇色の人生」という石言葉を持ち、古くから恋愛のお守りとして愛され続けています。

骨董品としてのロードクロサイトは、その希少性と美しさから高い価値を持ちます。特に透明度が高く、色の濃い良質な標本は、コレクターズアイテムとして非常に人気が高く、市場価値も上昇傾向にあります。原石の状態で発見されることも多く、自然が創り出した芸術作品として多くの愛好家に珍重されています。

水晶とは
水晶(クリスタル)は、二酸化ケイ素(SiO₂)が結晶化した鉱物であり、石英の中でも特に透明度が高く、美しい六角柱状の結晶形を持つものを指します。古くから世界各地で神聖な石として崇められ、現代においてもパワーストーンやコレクションアイテムとして高い人気を誇っています。その美しい透明感と神秘的な輝きは、見る者を魅了し続け、骨董品市場においても重要な位置を占める鉱物です。

水晶の歴史は人類の歴史と深く結びついており、縄文時代の遺跡からも水晶製の石器や装身具が発見されています。古代ギリシャでは「氷が永遠に固まったもの」と考えられ、「クリスタロス(氷)」と呼ばれていました。この語源が現在の「クリスタル」という名称の由来となっています。また、古代エジプトでは太陽神ラーの象徴として、中国では皇帝の権威を示す宝物として珍重されました。

日本においても水晶は特別な意味を持ち、山梨県を中心とした地域では古くから採掘と加工が行われてきました。特に甲府市周辺の金峰山一帯は日本最大の水晶産地として知られ、武田信玄の時代から本格的な採掘が始まったとされています。江戸時代には京都の玉屋弥助によって研磨技術が伝えられ、これが現在の山梨県宝飾産業の基礎となりました。

水晶の科学的特性も注目に値します。硬度7という高い硬度を持ち、圧電効果という特殊な性質により、現代の時計や電子機器にも応用されています。この実用的な価値と美的価値を併せ持つ点が、水晶が単なる装飾品を超えた存在である理由の一つです。

現代の骨董市場において、水晶は多様な形態で取引されています。天然の原石から精巧に加工された工芸品、古い時代の宗教的な儀式用品まで、その種類は実に豊富です。特に江戸時代から明治時代にかけて製作された日本の水晶工芸品は、その技術的完成度の高さから海外でも高く評価されています。また、希少な産地の標本や特殊なインクルージョン(内包物)を含む水晶は、コレクターからの強い需要があり、高値で取引されることも珍しくありません。

アメジスト(紫水晶)は、美しい紫色の輝きを放つ水晶の一種であり、古来より世界中で愛され続けている貴重な鉱物です。その神秘的な紫色は、微量に含まれる鉄イオンによって生み出され、淡いライラック色から濃厚な深紫色まで、実に多彩な色調を呈します。硬度7という優れた耐久性と美しいガラス光沢を持つアメジストは、宝石としてだけでなく、骨董品やコレクションアイテムとしても高い価値を誇っています。

アメジストという名前は、古代ギリシャ語の「amethystos(酔わせない)」に由来し、古代の人々は酒に酔わない力があると信じて身につけていました。この語源は、否定を表す「a-」と「酔っている」を意味する「methystos」を組み合わせたものです。ギリシャ神話では、酒神ディオニュソスの怒りから身を守るために月の女神アルテミスが少女アメジストを水晶に変え、後悔したディオニュソスがワインを注いだことで美しい紫色になったという物語が伝えられています。

現代においても、アメジストは2月の誕生石として広く知られ、「愛の守護石」「心の平和」「高貴」「誠実」などの意味を込めて贈り物や装身具として親しまれています。骨董市場においては、特に古い時代の装飾品や工芸品に使用されたアメジストが注目を集めており、その歴史的価値と美的価値の両方から高く評価されています。

アメジストは世界各地で産出されますが、特にブラジル、ウルグアイ、ザンビア、ロシアのシベリア地方、マダガスカルなどが主要な産地として知られています。産地によって色調や品質に特徴があり、シベリア産の深い紫色は特に珍重され、ザンビア産の濃厚な色合いや、ウルグアイ産の上品な発色なども高く評価されています。日本でも宮城県や鳥取県で産出されることがありますが、商業的な価値よりも学術的・コレクション的価値が重視されています。

瑪瑙とは
瑪瑙(めのう、アゲート)は、縞状の美しい模様で古来より人々を魅了してきた鉱物の一種です。この天然石は、微細な石英の結晶が長い年月をかけて層状に沈殿することによって形成され、その独特な縞模様から「馬の脳に似ている」として瑪瑙と名付けられました。英語では「Agate(アゲート)」と呼ばれ、古代ギリシャ語の「achates」に由来しており、イタリア・シチリア島のアカテス川で良質な瑪瑙が産出されていたことから名付けられています。

瑪瑙の主成分は二酸化ケイ素(SiO2)で、モース硬度は6.5-7と比較的硬く、比重は2.62-2.64となっています。隠微晶質のため肉眼では結晶を認識できず、蝋のような独特の光沢を持つのが特徴です。この美しい光沢と神秘的な模様により、瑪瑙は古代から現代まで宝飾品や装飾品として珍重されてきました。

日本における瑪瑙の歴史は古く、弥生時代後期から古墳時代にかけて勾玉や管玉として利用されており、特に島根県出雲地方の玉造温泉周辺では古代から瑪瑙の加工が盛んに行われていました。仏教においても「七宝」の一つとして位置づけられ、魔除けや幸運をもたらす石として大切にされています。現代でも瑪瑙は骨董品・美術品として高い価値を持ち、コレクターや愛好家の間で取引されています。

瑪瑙の魅力は、一つとして同じ模様のないオンリーワンの美しさにあります。自然が生み出した芸術ともいえる縞模様は、見る角度や光の当たり方によって表情を変え、所有者に深い感動を与えます。また、瑪瑙は多孔質の性質を持つため、古来より染色加工が施され、より鮮やかで美しい色彩を楽しむことができるのも大きな特徴の一つです。

地球が生み出した奇跡の芸術品―鉱石の魅力を探る
鉱石は、地球が数億年という悠久の時間をかけて生み出した自然の芸術品です。一つとして同じものが存在しない独特の美しさと神秘性を持つ鉱石は、古来より人々を魅了し続けてきました。当店では、世界各地から厳選した希少な鉱石コレクションを取り揃え、その美しさと価値を皆様にお届けしています。

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当ページでは過去の買取事例から鉱石の詳細まで細かく記載しております。
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鉱石の買取実績

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種類や歴史

ラピスラズリの歴史は人類文明の黎明期にまで遡り、現存する最古の加工品として紀元前7000年頃のパキスタン・メヘルガル遺跡から発見されたビーズがあります。この発見により、ラピスラズリは人類が最初に宝石として認識し、加工した鉱物の一つであることが証明されています。新石器時代から既にアフガニスタンで採掘が行われ、シルクロードを通じて東西に広がっていきました。

古代メソポタミア文明では、シュメール人やバビロニア人がラピスラズリを神聖な石として崇拝し、王族や神官のみが身につけることを許された特別な宝石でした。特に興味深いのは、旧約聖書に記載されている「サファイア」の多くが実際にはラピスラズリを指していたという説で、モーセの十戒が刻まれた石板もラピスラズリであったと考えられています。

古代エジプト文明において、ラピスラズリは死後の世界における魔除けと再生の象徴として重要な役割を果たしました。ファラオの装身具や副葬品に多用され、特にツタンカーメンの黄金マスクでは、目の周りや眉毛部分にラピスラズリが象嵌されています。また、壁画の顔料としても使用され、神々や王族を描く際の神聖な青色として珍重されました。

中世ヨーロッパでは、ラピスラズリから作られる「ウルトラマリンブルー」(海を越えてきた青)という顔料が、純金を上回る価格で取引されました。この顔料は聖母マリアのマントを描くためにのみ使用される最高級の青として位置づけられ、多くの画家たちが破産するほどの高額な画材でした。17世紀のオランダの画家フェルメールは、この高価な顔料を惜しげもなく使用したことで有名です。

日本への伝来は仏教の伝播と共に行われ、奈良時代には既に「瑠璃」として知られていました。正倉院の宝物の中にもラピスラズリを使用した工芸品が収められており、当時から最高級の装飾材料として認識されていたことがわかります。平安時代以降は、仏具や装身具の材料として使用され、特に念珠や香炉、仏像の装飾に用いられました。

ラピスラズリの種類は、主に産地と品質により分類されます。最高級品とされる「アフガニスタン産」は、深みのある濃い青色で統一され、適度にパイライトが散りばめられたものが理想とされます。特にバダクシャーン州のサリ・サング鉱山産のものは、6000年以上にわたって最高品質を維持しています。

「チリ産」のラピスラズリは、金箔を散りばめたような美しいパイライトの斑点が特徴的で、コレクターの間で非常に人気があります。一方で「ロシア産」は、パイライトをほとんど含まず、アフガニスタン産よりもやや暗い色調を呈します。また、黄色やピンク色のカルサイトが混入したものも見られ、独特の風合いを持っています。

品質による分類では、「宝石質」のものは透明度が高く、鮮やかな青色を持つ最高級品です。「工芸品質」は彫刻や装飾品の材料として適した硬度と色合いを持ち、「顔料質」は粉末にした際に美しい青色を発する特性を持ちます。

加工形態による種類としては、自然の結晶形を活かした「原石標本」、宗教的用途に用いられる「香炉」や「仏具」、装飾的な「彫刻品」や「置物」、実用的な「印材」や「文房具」などがあります。特に中国やチベットの伝統的な彫刻技術により加工されたものは、芸術的価値も高く評価されています。

鑑賞ポイント

ラピスラズリの鑑賞において最も重要な要素は、その独特で神秘的な青色の美しさです。理想的なラピスラズリは「ラピスブルー」と呼ばれる深みのある濃い青色を呈し、わずかに紫がかったインディゴブルーからロイヤルブルーの範囲にあるものが最高品質とされています。この色合いは、まさに夜空や深海を思わせる神秘性を持ち、見る者の心を静寂な瞑想の世界へと誘います。

色の均一性も重要な鑑賞ポイントです。最高級品では、石全体にムラなく美しい青色が分布し、緑がかった部分や極端に薄い箇所がないものが理想とされます。しかし、ラピスラズリは複数の鉱物の集合体であるため、完全に均一な色合いを持つものは極めて稀で、そのような標本に出会えることは奇跡に近いとされています。

パイライト(黄鉄鉱)の分布パターンは、ラピスラズリ独特の美しさを決定する重要な要素です。理想的な分布は、金色の微細な粒が夜空の星座のように美しく散りばめられた状態で、大きすぎず小さすぎない適度なサイズの粒が全体にバランス良く配置されているものです。この金色の輝きが青い背景と絶妙なコントラストを生み出し、まさに宇宙の神秘を表現したような美しさを演出します。

カルサイト(方解石)の存在は、鑑賞価値に大きく影響します。少量の白い筋や斑点として現れるカルサイトは、自然の証として受け入れられますが、大きな白い帯状の部分や全体の美観を損なうような分布は評価を下げる要因となります。しかし、芸術的な模様を形成している場合は、逆に個性的な美しさとして評価されることもあります。

表面の質感と光沢も重要な鑑賞要素です。良質なラピスラズリは絹のような滑らかな質感を持ち、適度な光沢により深みのある美しい輝きを放ちます。原石の場合は自然な結晶面の美しさを、磨かれた表面では職人の技術による完璧な仕上がりを楽しむことができます。

透明度による表現の違いも魅力の一つです。ラピスラズリの多くは不透明から半透明ですが、稀に透明度の高いものが産出されます。透明度が高いものは光を透過して内部の構造や色の深みをより鮮明に観察することができ、まさに青い宝石としての美しさを存分に堪能できます。

彫刻品の場合は、技法と芸術性が重要な鑑賞ポイントとなります。中国の伝統的な彫刻技術による龍や鳳凰の文様、チベット仏教の法具としての精緻な装飾、日本の香炉における優美な造形など、各地域の文化的背景を反映した芸術的価値も鑑賞の大きな楽しみです。
原石標本では、自然が作り出した結晶の形状美を鑑賞できます。十二面体の美しい結晶面を持つものや、母岩との共生状態を保っているもの、特殊な双晶を示すものなど、地質学的な珍しさも含めて鑑賞の対象となります。

時代性や産地の特徴も鑑賞価値を高める要素です。古い時代に採掘された標本や、現在では採掘が困難な産地のものは、その希少性も含めて歴史的価値を感じながら鑑賞することができます。

査定ポイント

ラピスラズリの買取査定において最も重要な評価基準は、色の品質と美しさです。査定価格が期待できるのは、深みがありムラのないインディゴブルーからロイヤルブルーの色調を持つものです。特に紫味を帯びた濃い青色は「ペルシャンブルー」として最高級品に分類され、査定価格も大幅に上昇します。色が薄すぎるもの、緑がかったもの、極端に暗すぎるものは査定評価が下がる傾向にあります。

パイライト(黄鉄鉱)とカルサイト(方解石)の含有状態は査定価格に大きく影響します。理想的とされるのは、金色のパイライトが星空のように美しく散りばめられ、白いカルサイトの筋が最小限に抑えられているものです。パイライトが多すぎて全体が緑っぽく見えるものや、カルサイトの白い筋が目立ちすぎるものは査定価格が下がります。しかし、パイライトが芸術的な模様を形成している場合は、付加価値として評価されることもあります。

産地による品質差も査定に大きく影響します。アフガニスタン産、特にバダクシャーン州サリ・サング鉱山産のものは最高級品として扱われ、査定価格も最も高くなります。チリ産の美しいパイライト斑点を持つものも高評価を受けます。ロシア産は品質により査定価格に幅がありますが、優良なものは適正な価値で評価されます。産地の証明書や来歴がある場合は、査定価格にプラス要素として反映されます。

サイズと重量は査定価格に直接影響する重要な要素です。ラピスラズリは比較的大きなサイズで産出されることがありますが、色の美しさと品質を保った大型標本は希少性が高く、重量に比例して価値が上昇します。特に工芸品や彫刻の材料として使用できる大きさのものは、実用価値も含めて高く評価されます。

加工技術と芸術性も査定の重要なポイントです。精巧な彫刻が施された工芸品、宗教的な意味を持つ仏具、実用性を兼ね備えた香炉や文房具などは、素材の価値に加えて技術的価値と芸術的価値も評価されます。特に著名な作家や工房による作品、歴史的背景を持つ品物は、プレミアム査定の対象となることがあります。

保存状態は査定価格に直接影響します。ラピスラズリは比較的軟質(モース硬度5-6)であるため、傷や欠け、クラックの有無が査定に大きく影響します。また、適切でない保管により色あせが生じているものや、人工的な染色処理が施されているものは査定価格が大幅に下がります。天然の未処理品であることが高査定の前提条件となります。

真贋の判定も査定における重要なポイントです。市場には人工的に作られた模造品や、他の石を染色したもの、粉末を練り固めた「練りラピス」などが流通しているため、専門的な鑑定技術による真贋判定が必要です。

歴史的価値や文化的背景も査定に反映されます。古い時代に制作された工芸品、宗教的な用途に使用されていた仏具、特定の地域や文化圏で珍重されていた品物などは、その歴史的価値も含めて評価されます。来歴や由来が明確なものは、特に高い査定価格が期待できます。
付属品や鑑別書の有無も査定価格に影響します。購入時の箱や証明書、鑑別書などが揃っているものは、品質の保証と真正性の証明として査定価格にプラスされます。特に宝石質のものや高額な工芸品の場合、これらの書類の有無で査定価格に大きな差が生じることがあります。


当店では、これらすべての要素を総合的に判断し、ラピスラズリの持つ真の価値を正確に評価いたします。豊富な経験と深い専門知識を持つ鑑定士が、お客様の大切なラピスラズリを適正価格で査定・買取いたします。査定は無料で承っており、出張査定にも対応しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

当社をご利用されたお客様

この度は弊社の出張買取をご利用いただきありがとうございます。
多くの物をお買取りできましたこと、大変喜ばしく思います。
一見すると価値がないように見えるものでも我々からすると価値があるということは往々にしてございます。 「こんなもの見せてもいいのかしら…」とお悩みになる方も多いですが、どのようなお品物でも喜んで拝見しますので、 まずは一度お気軽にご相談いただければと思います。
弊社では多くの都道府県に最低月に一度は訪問しておりますので、遠方であっても出張買取の対応が可能となります。

お客様のコメント

3歳の孫と一緒にお店に伺いました。父の趣味である掛け軸と陶器の買取依頼をしました。
初めてなので緊張しましたが、担当の方が孫が退屈にならないように笑顔で声かけして頂いて緊張もほぐれてとても良い雰囲気 になりました。また知識豊富な方のようでこの店で査定して頂いて満足しています。これからも機会があれば利用したいと思っています。

担当鑑定士からのコメント

この度はご来店いただき、誠にありがとうございます。 また、お父様の大切なお品物をご売却いただき、重ねてお礼申し上げます。
掛軸や陶磁器はどの時代のものなのか、どの作家のものなのかによって、金額が大きく異なります。 それらを特定するためには長年の経験によって裏打ちされた知識が必要となりますし、その時々の相場を把握するために国内外の相場を日々チェックしなければなりません。できる限りのご説明を差し上げましたが、ご満足いただいたようで何よりです。
弊社では単にお品物を拝見し、金額をご提示するだけでなく、 骨董品・美術品の鑑定という、なかなか体験することのない経験を良きものとして終えていただけるよう、 ご同行者様も含めて配慮いたしますので、ご安心してご利用いただけます。

お客様のコメント

引っ越し前に、父の遺品整理も兼ねて査定を依頼しました。骨董品に全く興味がなく値段の付け方も解らない私と母に、どういった物でどのような基準で値段を決めるのかを丁寧に教えて下さいました。また、初めに言っていた物に加え話してるうちに次々と思い出したかのようにタンスの奥から引っ張り出してくる母に対しても全く嫌な顔もせず最後まで親切に対応してくださ いました。
最近では沢山の買取り業者があり、私たち素人には何処が良いのかが全くわからず悩んでいましたが、ひるねこ堂さんの対応に安心し、納得して買い取って頂きました。私と同じような人が周りにいたら是非紹介させて頂きたいと思いました。

担当鑑定士からのコメント

この度は弊社の出張買取をご利用いただきありがとうございました。 お引越し前の整理のお手伝いができたようで何よりです。ご自宅の整理につきましては、実に多岐にわたるお品物を拝見することが多いので、それだけ幅広い知識が必要となります。 弊社の鑑定士は日々、知識の向上に努めておりますので、どのようなお品物でも喜んで拝見します。
もちろん、全てのお品物に精通しているわけではございませんので、必要に応じて各専門家に意見を伺います。
分からないまま買取することがないようにしておりますのでご安心してご利用くださいませ。

お電話での査定は0120-510-410まで