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高価買取作家

久世久宝

1874年 誕生

1947年 逝去

 

 久世久宝は初代が1874年に生まれています(本名 彦五郎)。幕末の僧・仁渓の子として生まれ、芸術作品に触れるだけでなく、高い精神を求められる家系として鍛錬を続けていました。

仁浴と号して、作陶を始め太田垣連月らとも親交をふかめていましたが、その後、裏千家圓能斎よりその技量を認められ久宝の号を拝受します。

 京焼の伝統は勿論ですが、作品は伝統の京焼、粟田焼の優雅さをだした色絵や仁清写を得意としました。

 久世久宝の特徴としては、その色鮮やかで華やかな世界観を基調としていることです。全体的に美しいだけでなく、繊細な色づけは他には類を見ず、高度な技術を要する作風となっているのです。

 女流作家でもある久世久宝は、独特の世界観を持ち合わせた作品作りでも知られています。特に、3代目の製作した金襴手宝尽茶碗は、美しさの中にも遊び心が溢れた愛らしい作品です。茜地色を基調とした塗りの茶碗には、金で小槌や宝珠、宝やくに丁字、分銅などが描かれており、非常にモダンであり女性らしい優しさに溢れた茶碗となっています。また、裏には号の印が描かれており、隅々にまでこだわりが宿っていることが伝わってきます。2代目に師事していたこともあり、伝統的な作品ながらもその独自のセンスは今も古さを感じさせません。

 

 

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