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水晶とは
水晶(クリスタル)は、二酸化ケイ素(SiO₂)が結晶化した鉱物であり、石英の中でも特に透明度が高く、美しい六角柱状の結晶形を持つものを指します。古くから世界各地で神聖な石として崇められ、現代においてもパワーストーンやコレクションアイテムとして高い人気を誇っています。その美しい透明感と神秘的な輝きは、見る者を魅了し続け、骨董品市場においても重要な位置を占める鉱物です。
水晶の歴史は人類の歴史と深く結びついており、縄文時代の遺跡からも水晶製の石器や装身具が発見されています。古代ギリシャでは「氷が永遠に固まったもの」と考えられ、「クリスタロス(氷)」と呼ばれていました。この語源が現在の「クリスタル」という名称の由来となっています。また、古代エジプトでは太陽神ラーの象徴として、中国では皇帝の権威を示す宝物として珍重されました。
日本においても水晶は特別な意味を持ち、山梨県を中心とした地域では古くから採掘と加工が行われてきました。特に甲府市周辺の金峰山一帯は日本最大の水晶産地として知られ、武田信玄の時代から本格的な採掘が始まったとされています。江戸時代には京都の玉屋弥助によって研磨技術が伝えられ、これが現在の山梨県宝飾産業の基礎となりました。
水晶の科学的特性も注目に値します。硬度7という高い硬度を持ち、圧電効果という特殊な性質により、現代の時計や電子機器にも応用されています。この実用的な価値と美的価値を併せ持つ点が、水晶が単なる装飾品を超えた存在である理由の一つです。
現代の骨董市場において、水晶は多様な形態で取引されています。天然の原石から精巧に加工された工芸品、古い時代の宗教的な儀式用品まで、その種類は実に豊富です。特に江戸時代から明治時代にかけて製作された日本の水晶工芸品は、その技術的完成度の高さから海外でも高く評価されています。また、希少な産地の標本や特殊なインクルージョン(内包物)を含む水晶は、コレクターからの強い需要があり、高値で取引されることも珍しくありません。
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水晶の歴史的変遷
水晶の利用は旧石器時代まで遡り、最初の加工品は石鏃(やじり)として製作されました。日本では黒曜石が一般的でしたが、水晶の豊富な山梨県では水晶製の石鏃が多数発見されており、この地域の水晶との深い関わりを物語っています。
古代文明における水晶の価値は計り知れません。古代メソポタミアでは神殿の装飾に、古代エジプトではファラオの埋葬品に、古代ローマでは皇帝の印章に使用されました。特にローマ皇帝ネロが所有していた巨大な水晶球は、その美しさで有名でした。
中世ヨーロッパでは、水晶は聖なる石として教会の祭壇や聖遺物箱の装飾に用いられ、キリスト教美術の重要な素材となりました。また、イスラム世界でも水晶は「神の光を宿す石」として珍重され、モスクの装飾や王室の宝物として大切に保管されました。
日本の水晶工芸の発展は江戸時代に大きな転機を迎えます。天保5年(1834年)、京都の玉屋弥助が金桜神社の神官たちに水晶の研磨技術を伝授したことが、山梨県の水晶産業の始まりとされています。当初は包丁や鰍の刃先などを使った原始的な方法でしたが、金剛砂を用いた本格的な研磨技術の導入により、美しい水晶玉や装身具が製作されるようになりました。
明治時代に入ると、西欧の技術導入により水晶加工技術は飛躍的に向上しました。この時期に製作された水晶製品は海外にも輸出され、日本の工芸技術の高さを世界に知らしめました。特に万国博覧会への出品作品は国際的に高い評価を受け、「甲州水晶」の名声を確立しました。
水晶の主要な種類
ロッククリスタル(無色透明水晶) 最も一般的で純粋な水晶です。不純物をほとんど含まず、完全に透明な結晶体を形成します。古来より占いや宗教的儀式に用いられ、現代でもパワーストーンとして高い人気を誇ります。大型で透明度の高いものは特に価値が高く、博物館級の標本となることもあります。
アメジスト(紫水晶) 鉄イオンの影響により美しい紫色を呈する水晶です。古代ギリシャでは「酒に酔わない石」として珍重され、2月の誕生石としても親しまれています。色の濃さと透明度により価値が決定され、特に深い紫色の「ディープ・シベリアン」と呼ばれるものは最高級品とされています。
シトリン(黄水晶) 天然のシトリンは非常に希少で、多くは加熱処理により作られます。天然品は茶色がかった落ち着いた黄色を呈し、人工的に処理されたものは鮮やかなオレンジ色を示します。11月の誕生石として知られ、商売繁盛の石としても人気があります。
スモーキークォーツ(煙水晶) 天然の放射線により茶色から黒色を呈する水晶です。透明度を保ちながら深い色調を示すものが高く評価されます。スコットランドの国石としても指定されており、その神秘的な美しさから古くから魔除けの石として使用されてきました。
ローズクォーツ(紅水晶) チタンやマンガンの影響により淡いピンク色を呈します。透明度の高いものは非常に稀で、多くは半透明の塊状で産出されます。愛と美の象徴として古くから女性に愛され、美容や恋愛成就の石として現代でも人気があります。
ルチルクォーツ(針入り水晶) 金紅石(ルチル)の針状結晶を内包した水晶です。金色や銀色の美しい針が内部に見られ、「金運の石」として非常に人気があります。針の密度や配置の美しさにより価値が決まり、完全に針で満たされたものは特に希少価値が高くなります。
ファントムクォーツ(幻影水晶) 成長過程で一時的に他の鉱物が付着し、その後再び成長したため内部に山のような形が見える水晶です。緑色のクロライト(緑泥石)を含むものは「グリーンファントム」と呼ばれ、特に人気があります。成長の軌跡を示す神秘的な美しさから、コレクターに愛されています。
世界の主要産地
ブラジル 世界最大の水晶産地であり、特にミナスジェライス州とリオグランデ・ド・スール州で良質な水晶が産出されます。大型のクラスターや美しいアメジストドームが有名で、透明度が高く、様々な種類の水晶が豊富に産出されています。
アーカンソー州(アメリカ) 「アーカンソー水晶」として知られる高品質な水晶の産地です。特にクリアな透明度と完璧な結晶形で知られ、ヒーリング用途では世界最高級とされています。ダイヤモンドのような透明度を持つものが産出されることもあります。
ヒマラヤ山脈(インド・ネパール・パキスタン) 標高の高い地域で産出される「ヒマラヤ水晶」は、その希少性と美しさで知られています。氷河の作用により自然に研磨された表面を持つものもあり、スピリチュアルな価値も高く評価されています。
マダガスカル 近年注目される新興産地で、高品質なローズクォーツやアメジストが産出されています。特に透明度の高いローズクォーツは世界でも珍しく、コレクターから高い評価を受けています。
日本(山梨県) 国産水晶の代表的産地で、特に乙女鉱山で産出された水晶は「乙女水晶」として知られています。現在は採掘が禁止されているため、市場に出回る国産水晶は非常に希少価値が高くなっています。草入り水晶(ガーデンクォーツ)が多いのも特徴です。
透明度と内包物の美しさ
水晶の最大の魅力は、その透明度にあります。完全に透明な水晶は光を美しく透過し、まるで氷のような清涼感を与えます。鑑賞の際は、異なる光源下での見え方の変化を楽しむことが重要です。自然光下では柔らかな輝きを、人工光下では鋭いきらめきを見せ、時間帯によっても異なる表情を楽しむことができます。
内包物(インクルージョン)も水晶鑑賞の重要な要素です。ルチルの金色の針、クロライトの緑色の苔状結晶、トルマリンの黒い針状結晶など、様々な鉱物が織りなす自然の芸術は見る者を飽きさせません。これらの内包物は水晶の成長過程を物語る貴重な記録でもあり、地質学的な価値も併せ持ちます。
液体インクルージョンを含む水晶は特に興味深く、結晶内部に古代の海水や地下水が閉じ込められています。気泡が動く様子を観察できるものもあり、まさに地球の歴史を手に取って見ることができる貴重な標本といえるでしょう。
結晶形の美しさ
水晶の理想的な結晶形は六角柱に六角錐が組み合わさった形状で、この幾何学的な美しさは古くから人々を魅了してきました。完全な結晶面を持つ水晶は、各面が120度の角度で隣り合い、柱面と錐面の角度は常に128.13度という自然の法則に従っています。
双晶(そうしょう)と呼ばれる二つの結晶が合体したものも興味深い形態です。特に日本式双晶は日本で最初に研究されたため、この名前がつけられました。ハート形やV字形を示すことから「夫婦水晶」とも呼ばれ、縁起物として珍重されています。
クラスター(群晶)は複数の結晶が一つの基盤から成長した形態で、それぞれの結晶が異なる角度で光を反射するため、全体として複雑で美しい光の模様を作り出します。大型のクラスターは圧倒的な存在感を持ち、インテリアとしても高い価値を持ちます。
色彩の変化と特殊効果
有色の水晶では、色の濃さ、彩度、分布の均一性が重要な鑑賞ポイントとなります。アメジストの場合、均一な紫色を示すものが理想とされますが、色帯(カラーゾーニング)が美しいグラデーションを形成している場合は、それもまた独特の魅力となります。
光の角度によって色が変化するプレオクロイズム(多色性)も水晶の興味深い特性です。特に一部のアメジストでは、見る角度によって紫色から青紫色に変化し、この効果は自然光下でより顕著に現れます。
キャッツアイ効果やスター効果など、特殊な光学効果を示す水晶も存在します。これらの効果は内部の繊維状インクルージョンや規則的な内部構造により生じ、非常に稀少で高い価値を持ちます。
工芸技術の評価
加工された水晶では、技術的完成度が重要な鑑賞ポイントとなります。球体に研磨された水晶玉では、完全な真球度と表面の滑らかさ、透明度の均一性が評価されます。江戸時代から明治時代の職人による手作業の研磨痕が残る古い水晶玉は、現代の機械加工では再現できない独特の温かみを持ちます。
彫刻が施された水晶では、デザインの優美さ、技術的精密さ、石の特性を活かした表現力が評価対象となります。特に仏像や動物などの立体的な彫刻では、光の透過を計算した巧妙な設計がなされており、照明の当て方によって全く異なる印象を与えます。
水晶製仏具の特別な価値
水晶製の仏具は、その透明性と神聖性から特別な意味を持つ工芸品として高く評価されています。特に舎利塔、香炉、仏像、念珠、花立などは、仏教における水晶の象徴的意味と精巧な加工技術が融合した最高級の宗教工芸品です。
舎利塔(しゃりとう) 水晶製の舎利塔は、仏舎利を納めるための神聖な容器として製作されます。多層構造の塔身部分は透明な水晶により仏舎利を美しく透かして見せ、光の屈折により荘厳な輝きを放ちます。江戸時代から明治時代にかけて製作された水晶舎利塔は、各層の精密な加工技術と全体の調和美で知られ、現在では極めて希少な文化財として扱われています。
香炉(こうろ) 水晶製香炉は、その透明性により炎と煙の美しさを際立たせる特別な仏具です。炉身の彫刻には龍や鳳凰、牡丹などの吉祥文様が施され、光の透過により立体的な陰影効果を生み出します。三本脚の香炉では、脚部にも精巧な彫刻が施され、全体として完璧な均衡美を実現しています。
水晶仏像 透明な水晶に彫刻された仏像は、「光の仏」として特別な崇敬を受けてきました。観音菩薩、不動明王、大日如来などの主要な仏像が水晶で製作され、その透明感は仏の慈悲と智慧の光を表現するものとして解釈されてきました。特に白衣観音の水晶像は、その清浄無垢な美しさで多くの信者に愛されています。
念珠(数珠) 水晶製の念珠は、各珠の透明度と研磨の美しさが重要な評価ポイントです。108の主珠、親珠、天珠すべてが水晶で統一されたものは格調高い法具として珍重され、特に大粒で透明度の高いものは高僧や貴族階級で使用されました。房の部分も絹糸や金糸が使われ、全体として調和のとれた美しさを保っています。
アンティークの水晶工芸品では、時代背景や文化的意味も重要な鑑賞要素です。宗教的な意味を持つ作品や、特定の歴史的事件に関連する作品は、美的価値を超えた文化的価値を持ちます。特に水晶製仏具は、仏教思想における「清浄」「智慧」「光明」の象徴として、単なる工芸品を超えた精神的価値を内包しています。
保存状態と経年変化
水晶は化学的に安定した鉱物ですが、長期間の保存により表面に微細な変化が現れることがあります。古い標本では表面に「風化膜」と呼ばれる薄い層が形成され、これが独特の柔らかな光沢を生み出すことがあります。
人工的な損傷と自然の変化を見分けることも鑑賞の技術の一つです。自然の力による変化は通常、全体的に均一で調和が取れていますが、人為的な損傷は局所的で不自然な印象を与えます。
適切に保管された古い水晶は、数百年前の美しさをそのまま保持しており、当時の人々が見た美を現代でも楽しむことができます。このような歴史的継続性も、水晶鑑賞の深い醍醐味の一つといえるでしょう。
天然性と品質の判定
水晶の査定において最初に確認される重要なポイントは、それが天然石か人工石かの判別です。天然水晶は地球の長い時間をかけた自然のプロセスで形成されるため、完全に均一な構造を持つことは稀で、微細なインクルージョンや成長線、わずかな色の変化などの特徴を示します。一方、合成水晶は人工的に制御された環境で作られるため、しばしば完璧すぎる透明度や均一性を示し、経験豊富な鑑定士であれば肉眼でも区別することが可能です。
査定では拡大鏡や偏光顕微鏡などの専門機器を使用して内部構造を詳細に観察します。天然水晶特有の成長パターンや双晶構造、インクルージョンの分布状況などを確認し、人工的な処理の痕跡がないかを慎重に検査します。特に着色処理や放射線処理が施されたものは、その処理方法と安定性も査定に大きく影響します。
品質評価では透明度が最も重要な要素となります。完全に透明で内部が隅々まで見通せるものは最高級とされ、曇りや濁りがある程度査定額に影響します。ただし、美しいインクルージョンを含む場合は、そのインクルージョンの希少性や美観により価値が上昇することもあります。
サイズと重量の評価
水晶の価値はサイズと重量に大きく左右されます。大型の単結晶は自然界では稀少であり、10センチメートルを超える完全な結晶は希少価値が急激に上昇します。特に20センチメートルを超える大型結晶は博物館級の標本とみなされ、コレクターからの強い需要があります。
重量についても同様で、1キログラムを超える大型標本は市場でも高値で取引される傾向があります。ただし、単純に大きければ良いというわけではなく、サイズに見合った品質を保持していることが重要です。大型でありながら透明度が低い、または重大な欠陥がある場合は、期待される価値を得られない可能性があります。
査定時には正確な寸法測定と重量測定が行われ、結晶の完全性も詳細に検査されます。完全な結晶面を保持しているか、自然の成長過程で生じた特徴的な形状を示しているかなども重要な評価ポイントとなります。
産地と希少性の判定
水晶の産地は価値決定において極めて重要な要素です。現在採掘が行われていない歴史的な産地の標本は特に高く評価されます。日本の乙女鉱山、ドイツのイーダー・オーバーシュタイン、フランスのアルプス産の水晶などは、その希少性から高値で取引されています。
産地の特定は結晶の形態的特徴、内部構造、共生鉱物などの総合的な観察により行われます。経験豊富な鑑定士は、結晶の成長パターンや特徴的なインクルージョンから産地を推定することが可能です。確実な産地証明がある場合は、査定額に大幅なプラス要因となります。
希少な変種や特殊な形態を示すものも高く評価されます。例えば、天然のシトリンや完全な双晶、美しいファントムを示すものなどは、通常の水晶よりも遥かに高い価値を持ちます。また、特異な色彩を示すものや、極めて稀な形状の結晶も、その希少性に応じて高く評価されます。
歴史的・文化的価値の評価
古い時代に製作された水晶工芸品は、その歴史的背景や文化的意義も査定に大きく影響します。特に江戸時代から明治時代にかけての日本の水晶工芸品や、古代文明の遺物に関連するものは、芸術的価値と歴史的価値を併せ持つため、非常に高く評価されます。
水晶製仏具の査定における特別な考慮事項
水晶製の仏具は一般的な水晶工芸品とは異なる専門的な査定が必要です。宗教的な用途で使用された水晶、例えば寺院の仏具や神社の神器として用いられたものは、その由来や歴史が明確である場合、市場価値を大きく超える評価を受けることがあります。
舎利塔の査定ポイント 舎利塔の査定では、まず全体の構造的完全性が重要視されます。多層構造の各部分が欠損なく保たれているか、相輪や宝珠などの細部パーツの状態も詳細に検査されます。また、内部に実際に舎利が納められている場合は、その真正性と保存状態も重要な評価要素となります。江戸時代の名工による作品であることが確認できれば、高値が期待できます。
香炉の査定基準 水晶製香炉の査定では、炉身の彫刻技術、脚部の造形美、全体のバランスが重要視されます。特に龍や獅子などの立体彫刻が施されたものは、その表現力と技術的完成度により価値が決定されます。また、香炉としての実用性も考慮され、香の燃焼に適した構造を持っているかも査定対象となります。
仏像の評価方法 水晶仏像の査定では、像の大きさ、彫刻の精密さ、宗教的な正統性が重要な要素です。仏像の造形が仏教美術の伝統に則っているか、時代様式を正しく反映しているかなどが専門的に検証されます。また、光背や台座なども含めた全体の完成度が評価の対象となります。
念珠の査定要点 水晶念珠の査定では、各珠の大きさの統一性、研磨の美しさ、透明度が主要な評価ポイントです。108の主珠がすべて同品質の水晶で作られているか、親珠や四天珠の加工技術も詳細に検査されます。また、房の状態や糸の材質、全体的な保存状態も査定額に影響します。
また、有名な工芸家や職人によって製作された作品は、作者の知名度や技術的完成度により大幅な価値上昇が期待できます。特に水晶加工で名高い甲州(山梨)の職人による仏具は、その技術的完成度の高さから国内外で高く評価されています。
来歴や出所が明確な標本は「プロヴェナンス」として高く評価されます。博物館の旧蔵品や著名なコレクター、由緒ある寺院の所蔵品であった場合は、その履歴自体が付加価値となり、査定額に反映されます。特に皇室や大名家、格式高い寺院との関連が証明できる仏具は、その歴史的価値により通常の市場価格を大きく上回る評価を受けることがあります。
市場動向と需要の分析
水晶の買取価格は市場の需要と供給のバランスにより変動します。パワーストーンブームや風水の流行により特定の種類の水晶の需要が高まることがあり、これらのトレンドを把握することは適正な査定に不可欠です。
近年では、インテリアとしての需要も高まっており、特に大型のクラスターやドーム状のアメジストなどは、装飾品としての価値が再評価されています。また、コレクターの高齢化により市場に放出される高品質な標本も多く、希少性と品質を兼ね備えたものは安定した需要が期待できます。
海外市場での評価も重要な要素です。特に中国や韓国では水晶に対する文化的親和性が高く、良質な標本に対する需要が旺盛です。国際的な視点での価値評価も、現代の査定には欠かせない要素となっています。
保存状態と付属品の確認
水晶の保存状態は査定額に直接影響します。表面の傷や欠け、人工的な損傷は大幅な減額要因となります。特に結晶面の損傷や先端部の欠損は、標本としての価値を著しく損なうため、詳細な検査が行われます。
自然に生じた損傷と人為的な損傷を区別することも重要です。自然の風化や地質的な力による変化は、その標本の履歴を示す興味深い特徴として受け入れられることもありますが、取り扱いの不注意による損傷は純粋に減額要因となります。
付属品の有無も査定に影響します。元の産地情報、鑑別書、専用の展示台や保護ケースなどが揃っている場合は、査定額にプラス効果をもたらします。特に希少な標本の場合、これらの付属品は標本の信頼性を証明する重要な要素となります。
水晶は単なる鉱物標本を超えて、人類の文化史と深く関わる貴重な文化財でもあります。その美しさと神秘性、そして実用性を兼ね備えた水晶は、適切な査定と評価により、その真の価値を正しく認識することができます。骨董品としての水晶は、地球の歴史と人類の文化の両方を物語る、かけがえのない遺産なのです。

この度は弊社の出張買取をご利用いただきありがとうございます。
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この度はご来店いただき、誠にありがとうございます。 また、お父様の大切なお品物をご売却いただき、重ねてお礼申し上げます。
掛軸や陶磁器はどの時代のものなのか、どの作家のものなのかによって、金額が大きく異なります。 それらを特定するためには長年の経験によって裏打ちされた知識が必要となりますし、その時々の相場を把握するために国内外の相場を日々チェックしなければなりません。できる限りのご説明を差し上げましたが、ご満足いただいたようで何よりです。
弊社では単にお品物を拝見し、金額をご提示するだけでなく、 骨董品・美術品の鑑定という、なかなか体験することのない経験を良きものとして終えていただけるよう、 ご同行者様も含めて配慮いたしますので、ご安心してご利用いただけます。
引っ越し前に、父の遺品整理も兼ねて査定を依頼しました。骨董品に全く興味がなく値段の付け方も解らない私と母に、どういった物でどのような基準で値段を決めるのかを丁寧に教えて下さいました。また、初めに言っていた物に加え話してるうちに次々と思い出したかのようにタンスの奥から引っ張り出してくる母に対しても全く嫌な顔もせず最後まで親切に対応してくださ いました。
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お客様のコメント
3歳の孫と一緒にお店に伺いました。父の趣味である掛け軸と陶器の買取依頼をしました。
初めてなので緊張しましたが、担当の方が孫が退屈にならないように笑顔で声かけして頂いて緊張もほぐれてとても良い雰囲気 になりました。また知識豊富な方のようでこの店で査定して頂いて満足しています。これからも機会があれば利用したいと思っています。