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高価買取作家

鹿児島寿蔵

1898年 福岡市生まれ

1932年 紙塑人形を創始

1933年 日本紙塑藝術研究所を開く

1934年 人形美術団体甲戌会を結成する

1961年 紙塑人形の人間国宝となる

1968年 『故郷の灯』他で第2回迢空賞受賞。勲三等瑞宝章

1982年 83歳で死去

1898(明治31)年12月10日福岡市に生まれる。

1913年小学校卒業後、教育材料を作る製作所に就職し、博多人形に彩色する仕事に従事、工場長格だった有岡米次郎が独立すると彼に師事し、人形制作に打ち込む。

1917年には福岡市内に窯を築いてテラコッタ風の手稔り人形等を作り、1920年個展も開催、この間18年一時上京し岡田三郎助の本郷洋画研究所でデッサンを学んでいる。

1920年夏頃より和紙を材料とした紙塑の研究に没頭し、コウゾ、ミツマタなどの繊維に胡粉、陶土、パルプや木材の粉末を加えて練り固め、乾燥した原型に自ら染めた和紙や金銀砂子などで装飾していく「紙塑人形」の技法を、32年に完成する。

戦後1946年、日本著作家組合中央委員美術部代表、日本著作権協議会理事・専門委員となり、日本工芸会、日本伝統工芸展でも要職を歴任した。「竹の響」「卑弥呼」「志賀島幻想箕立之事」「奈良朝風智恵の女神ミネルヴァ紙塑像」「若き工人たち」「大森みやげ」「地久」「秘芸曲独楽」「鵜川」「シルクロードの星」「にぎたづ」など、和紙の持つ柔らかさや温かさを生かした叙情性豊かな人形の数々は、伝統的である一方、異国情緒溢れる現代性も併せ持つ。

1961年重要無形文化財(人間国宝)の指定を受け、1967年文化財保護審議会専門委員(77年同会工芸技術部会長)、同年紫綬褒章、73年勲三等瑞宝章受章。

1982年8月、脳血栓のため東京・文京区の日本医科大学付属病院で死去した。享年83歳。

 

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