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高価買取作家

野口弥太郎

1899年 東京生で生まれる
1920年 関西学院中学部を卒業する 川端画塾に学ぶ
1922年 二科展で初入選
1926年 「一九三〇年協会」会員になる
1929年 フランスに渡り、サロン・ドートンヌに出品する
1933年 帰国
1949年 日本大学芸術学部の教授になる
1962年 国際形象展同人
1964年「セビラの行列」毎日芸術賞を受賞する
1972年 紺綬褒章を受章する
1973年 芸術選奨文部大臣賞を受賞する
1975年 勲三等瑞宝章を受章する 日本芸術院会員になる
1976年 76歳で死去

 

野口弥太郎は、戦後の洋画壇における具象系の代表作家としてその地位を築きました。

パリ、イタリア、スペインの風物を題材に、さわやかな彩調と流動感に満ちた作風で知られています。

 

野口は幼少より画家を志し、23歳で二科展で入賞後、萬鉄五郎に評価され注目を集めました。

洋画家として、本格的な技術をつけるため30歳という節目に初渡欧。延べ4年間に及ぶ美術留学をしています。

その4年間にであった美術様式がフォービスムでした。

荒々しくも洗練された色彩感覚や奥行きを独自の目線で描く技術を習得しています。

そして、彼の転機となるのが1960年のヨーロッパ再訪の時です。

ここでスペイン画に出会った野口弥太郎は、自らの描きたい物である、

という感覚を覚え、スペイン絵画と東洋画につながる大きな共通点を見出したのです。

このスペイン絵画との出会いで彼の画風は変わり、骨太で大胆な空間構成を描きだします。

また、ベラスケスやゴヤの作品の影響もあり、ヨーロッパの美を描くなかで、黒色の美しい階調に魅入られています。

独特のタッチで自らの芸術を作り出す術を手に入れ、黒色の美しい雰囲気をまとう作品を描き上げていったのです。

 

さらに色彩の美しさであれば、1972年に作成された「那智の滝」では実際の風景では見られらない真っ青な木々の中心に、

雄々しく流れる滝が描かれる作品です。完全に、洋画の美術様式を取り入れながら、自らの愛国である日本の風景に落とし込んでおり、

決して模倣などではなく野口弥太郎独自のオリジナルの作風として決定付ける作品の一つではないでしょうか。

ここまで、大胆に描くことのできる日本の檀家もそういないでしょう。

 

また、その生涯を閉じるまで、長崎の画家たちに中央画壇、特に独立美術の空気を送り込み、

近代日本洋画の先駆者としてすばらしい画業を残しました。

12歳の時、父の郷里であった長崎県北高来郡小野村に転入したことをきっかけに、

長崎人の人情に魅せられ戦後は幾度となく長崎を訪れ、時に数ヶ月も滞在しています。

逆光にくすむ夕暮れの長崎の風景を描くなかで、独特の鮮やかな色調を見いだしています。

長崎は、彼の絵画を成熟させた故郷であり、もうひとつの欧州であったのかもしれません。

 

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