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高価買取作家

斎藤三郎

1917年 埼玉県熊谷市で生まれる

1937年 内務省に勤務する

1946年 第31回二科展で初入選を果たす

1948年 第33回二科展「敗戦の自画像」特待賞を受賞する

1950年 第35回二科展「信仰の女」二科賞を受賞する

1961年 第46回二科展 パリ賞を受賞する

1972年 渡欧

1975年 二科展(エジプト政府主催、カイロ国立ファイン・アート・ギャラリー)に出品する

1990年 勲四等瑞宝章を受章する

1996年 78歳で死去

 

洋画家・斎藤三郎は昭和後期から平成の時代にかけて活躍した日本の洋画家です。スペインの人物や風景など を情熱的な色彩で描いた作家で、明瞭な構図と明るい色彩は人気があります。

 

東京物理学校を中退した後太平洋戦争に出征し、生死のはざまで和紙に3000枚のスケッチを残しました。

生きて帰国できれば画家になると決意し、終戦後1945年に帰国。1946年の二科展に入賞をし、画家としての人生をスタートさせた斎藤三郎はその後も数々の栄誉ある賞に輝いています。

 

斎藤三郎は欧州に渡って絵画の勉強をしています。その渡欧が終わった後の作品が特に評価が高く、彼の描く独特のタッチや感性が色濃く現れている作品が多く目立つようになったのです。

作品は主にスペインの踊り子であったり、風景などが描かれ、その繊細で写実的な作風はどことなくポストモダニズムを感じさせます。

 

その代表作といえる作品の中でも「夏草」ではないでしょうか。4人の美しい女性達が着ている衣を徐々に脱いでいる風景が描かれた甘美な作品ですが、その鮮やかで力強い色彩で描かれた女性達や背景の草木の美しさは言葉を失うほどです。

しかし、決して派手とは言えない柄の衣類を身にまとっているのにも関わらず、繊細で柔和な筆遣いのためなのか、艶かしく華やかで健康的なエロスも感じることができるのです。

斎藤三郎の描く女性達はどれも美しく、欧州に渡った際に彼が異国の女性達の美しさに魅かれ、また憧れていたことがよく分かるような気がします。

 

斎藤三郎は幾度が刺激と新しい自分の作品への挑戦を求め、幾度となく渡欧を繰り返します。1974年にはスペインを中心に滞在を決めた斎藤三郎は、数々の作品を輩出します。不朽の名作「セビリヤ」は馬車に乗る美しい女性や紳士に子供など、当時の華やかさをそのまま描いたような写実性の高い作品です。

作品を通して欧州の素晴らしさを伝え続けた斎藤三郎は日本と海外の架け橋役として、真摯に貢献した芸術家だったのです。

 

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