高価買取作家
久野和洋
1938年 愛知県名古屋市に生まれる
1961年 武蔵野美術学校西洋画科に入学する
1965年 武蔵野美術学校を卒業する
1967年 第10回安井賞展に出品する
1970年 初めての個展を開催する
1973年 パリ国立高等美術学校(エコール・デ・ボザール)に招待研究生として留学する
1976年 帰国
1991年 文化庁芸術家在外研修員としてイタリア・フィレンツェに滞在
1999年 『地の風景・坂の道』で河北倫明賞を受賞する
洋画家・久野和洋は、何気ない日常の見慣れた風景であり、自宅近くの地面や風景に目を向け、写実的な世界観を描いた作品を多く残しています。
画家として大成することを目指し20歳で上京します。
久野和洋の作品の特徴として、独特の目線から切り取られる写実的な世界観と、暗めの色使いで見せる幻想的ながら淡い空気感で対象物の本質を完全に切り取っているのです。
その高い技術と、美術界の発展に貢献した久野和洋は日本における具象化の歴史において、存在を忘れることは出来ない大家なのです。
そんな久野和洋の作品の中でも、代表作とも言える作品「水溜る」は1985年に描かれた秀作です。
重たく、土が水がしめる様が彼の独特のタッチで描かれており、少し不気味さを感じ取ることもできながら、はかなさ、無という静けさの中に美しさを受け取ることもできます。
殺風景とも取れるこの風景の中にまばらに咲き誇る白い花々が、華奢ながらも辛い時代を生き抜いて行く、日本人美女の可憐さも感じれます。
霞がかかる幻想的で、静けさのある風景を多く描いた久野和洋の作品の中でも人々の心の中に訴える、質の高い作品となっているのです。
大学の副手や講師を経て、30代の半ばに、大学の特待研究生としてパリに留学する機会を得ます。2年間、一からやりなおし、という気分でルーブル美術館に模写に通ったそうです。
そこで出会ったジョット・ディ・ボンドーネの作品が彼に大きな影響を与えました。
この、ジョットが描く作品はテンペラ技法と呼ばれる、独特の技術によって描かれたもので、当時の久野和洋は毎日のように模写に没頭していったといいます。
当然、その後の彼の作品における至箇所にはジョットの影響を受ける部分も垣間みれるのですが「地の風景・かたすみ」「地の風景・明ける刻」などを見ると、完全に自分の作風に落とし込んでおり、日本を代表する具象画家といえるのではないでしょうか。
1977年には武蔵野美術大学に教員として着任以降、教べんをとり後進の育成に尽力しました。
数々の名誉ある賞に輝いており、また日本の美術界に常に貢献していた久野和洋。彼の存在はかならず洋画を目指す若者達に大きな影響を当て続けるのではないでしょうか。
ひるねこ堂では久野和洋の作品を高価買取しております。
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