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宮崎寒雉

初代 – 宮崎彦九郎義一(1633年~1712年)

 

初代から数え、すでに350年余の歴史を持つ加賀藩お抱えの陶工、宮崎寒雉。

代々、その名が襲名されており、常に進化を続ける窯元として人気を博しています。

伝統的なアプローチとモダンな造形力は、他に類を見ることがなく、当代の作品も非常に注目されているのです。
作風は師浄清を受け継いだ砂肌で薄作りのすっきりとしたものが多く、柏葉釜、乙御前釜、大講堂釜などがあります。

また釜以外にも、仏具類の作品も多く手がけていて、鐘や三具足などの遺品は金沢の諸寺に現存します。

 

宮崎寒雉は現在の当代が14代目となっています。代々その名前が受け継がれており、

伝統を守るための新たな世界を切り開いたと言われています。

初代は1633年に生まれ、生家は鋳物業を生業としていました。そのような環境で育ったにも関わらず、京都に出ることになりました。

京都では、窯作りを学んでおり、とても高い評判を得ていました。

京都で活躍しながらも、その名声に目をつけたのが、加賀藩主の前田利常だったようです。

当時、加賀藩は文化的側面を発達させようと、小松城造営をするタイミングだったようです。

小松城造営の際に初代宮崎寒雉を金沢へ呼び戻し、加賀藩主の御用釜師として働き始めたのが契機になりました。

 

侘を感じさせる美しく、趣のある作品を作るのが初代宮崎寒雉の特徴だったようで、

その作品は当時から非常に高い評価を獲得していました。

それ以降、当代が変わっても、その伝統を守り続けて、釜師としての名を継続させています。

宮崎寒雉の特徴としては、スッキリした洗練されたタッチや色、そして形です。

それは、14代目宮崎寒雉になっても受け継がれています。

しかし、モダンな雰囲気を出すべく、そこに厚めの色を塗り、どっしりした悠揚たる釜を多く生み出しています。

日本を代表する陶芸家として世界に出しても恥のない、そんな素晴らしい人物なのです。

 

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